郡高の行事

令和5年度 郡高「教育コース」第1回特別講座 福島大学 学長 三浦浩喜先生 来校!!!!

令和5年5月26日(木)、教育コースの第1回特別講座を行いました。講師は、福島大学学長の三浦浩喜先生です。先生は、現在の探究学習やプロジェクト学習、そして日本の教育の大きな柱である「学習指導要領」に大きな影響を与えた「OECD東北スクール」の運営のプロジェクトマネージャーを務め、現在の教育改革の中心の一人なのです。

郡山高校では、福島県が進める普通科の特色化の一環として導入している教育プログラムにおいて、「教育コース」を設定し、学校の先生になりたい生徒、教育分野に興味がある生徒に対して、講座を開講しています。

今回の目的は、教育はもちろんですが、「社会全体の激変とその中で我々人間はどう在るべきなのか?」そして、これまでの教育の常識にとらわれず、未来を創るための教育について考える機会を、生徒と先生、そして教育実習生たちに伝えていただくことでした。

三浦先生は、中学の美術の先生として教壇に立たれたのですが、当時は、校内暴力との戦いだったそうです。三浦先生は、生徒たちに向き合い、ついには、三浦先生と対立していた生徒たちが全校生で作った強大な壁画を風から守るということが起こり、そこから、教育を通した社会づくりを本気で進めてきたそうです。

皆さんは、「先生」ってどんな仕事だと思いますか?三浦先生は次のように言いました。「先生にとっての最大の喜びは子どもの成長を間近に見れること。」それを聞いて先生方は、頷いていました。

三浦先生は、現在と未来についてこうおっしゃいました。
「これからの時代は、先生も経験したことのない未来です。24時間休むことのないAIやロボットに多くの仕事が移行していくでしょう。創造的な仕事は大丈夫と思っていたのですが、ChatGPTのような生成型AIが出てきた今、それも難しくなった。」

生徒たちだけでなく、先生方もわかってはいるけれど、現実を突きつけられ、戸惑いを隠せませんでした。

三浦先生は、教育の無限の可能性についても述べてくださりました。そう、OECD東北スクールの成果からわかった教育改革の可能性と必要性です。

東北スクールのようなプロジェクト学習を通して、様々な生徒が成長し、目的意識を持ち、学習の加速を起こしたのです。そして、その生徒たちに教えられることもあったそうです。
プロジェクトに行き詰まった時、先生方は、「それは現実的ではない。」「それは不可能だ」という中で、生徒たちは、「できない理由を並べるのではなく、どうしたらできるかを考えましょう!」と。三浦先生をはじめとした先生方はその言葉に何も言えなくなったそうです。
このプロジェクトを通し、ある生徒は、アメリカのUCバークレーに進学、また在る商業高校の生徒は、AOで慶應大学に進学し現在もリーダーシップを持って働いている。

学校の中だけでなく、社会の中で学んだことを実践させていくこと、探究していくことの大切さについて知ることができました。

(ある生徒の感想)
・三浦先生のお話を聞いて、本気で学校の先生になりたいと思った。福島大学に入って先生になりたいと思います。

・自分は教師になりたいが、今回の話を聞いて、教育は地球の未来を変えられる素晴らしい仕事で在るとともに、その分生半可にやってはいけない職業だと感じた。

・今回のお話を聞き、さらに「教員」という仕事に興味を持つことができた。

・先生の「机に座って学ぶことだけでなく、地域に出て学んでもらいたい。」という言葉に惹かれました。私は特別支援教育に関わりたいと思っています。社会に出ることでさまざまな人と出会い、人間の多様性に対する認識を高めていきたいと思いました。
・ドランティア活動に積極的に参加しよう!って思いました。私は、将来生徒に愛される先生になりたいと思いました。