教育コースの取り組み

2024教育コースの取り組み

教育コース特別講座②〜こども家庭庁や文部科学省の仕事とは?

令和6年7月19日 夏休み前の特別講座(遅くなってすみません)

郡山高校の教育コースは、学校の先生になりたい人はもちろん、教育分野に興味を持つ人、広く教育について研究してみたい人など様々な生徒が在籍しております。先日は内田良先生にも来ていただきました!

教育分野全体を俯瞰することにより、日本の教育について深く探究し、深く理解していくこと、そしてその上で、教育分野に携われるようになることを目標にしています。こんにちは、教育コースフェロー(教育コース2年目の生徒)の豪徳寺学です。2年目の先輩としてキリッとしているって言われました。(キリッ)

今年度も、日本の教育の省庁である文部科学省、そしてそこからこども家庭庁に出航している野崎光寿さんに来ていただき、教育行政についてお話をしていただきました。

 

 

野崎さんといえば、

「どんな環境に生まれ育っても、誰もが、自分の人生と社会の未来の主体的な作り手になれる社会」

を作りたいと言う大きなビジョンを持つ方です。私は、昨年この言葉を聞き、教育行政にとても興味を持ち始めることができました。

 

今回のお話では、様々なデータを見せていただき、持続可能な教育システムをどのように作り、維持していくのかについて考えることができました。

少子化問題についても、2030年代に入ると入ると若年人口が現在のバイ現在の倍速で急減し、少子化も歯止めが効かない状態になってしまうとのことです。

 

 

こちらが2023年12月に作られた子供未来戦略Mapです。

政策を通じた社会課題の解決の基本的な考え方を知ることができました。

①中長期ビジョンを描くこと

②現状や、成り行きの未来予測を分析すること

③真の問題を特定すること

④効果的な解決策を立案すること

⑤「調整」をしながら、戦略的に実行すること

これらを丁寧にみながらサイクルしていくとのことでした。

 

 

私たち高校生が探究的に学んでいくのと同じだ!今やっている探究って社会に出てからも必要になってくるスキルなんだなと改めて感じました。

さて、最後に野崎さんとお話しする時間をいただきました。なんと今年の9月からスタンフォード大学に留学されるそうです。文部科学省にはこのような学びの機会を得ることができるそうです。

        

今回、野崎さんからのお話、前回の内田先生のお話、先生方からのお話を通して、迷いが大きくなりました。こんなふうに迷えることって幸せなことなんだよな!フジモン先生は世界を回ってこんな話をしてくれたしね。

 

本当に自分のやるべきことを見つけるためにも、自分自身成長しなきゃと思いました。とりあえず、れいなさんを見習って、私も、大学生になったらトビタテ!留学Japanを使って海外に出ることを本気で考え始めました。

 

 

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教育コース特別講義 内田 良教授 〜教育問題とは〜

令和6年7月5日(金)

郡山高校の教育コースで、名古屋大学の内田良教授をお呼びして「教育問題」についてご講演をいただきました。

郡山高校の教育コースは、学校の教員になりたい生徒だけでなく、教育の分野に関わりを持ちたいと考えている生徒や、教育に興味を持っている生徒に向けて、教育分野全体と、それぞれがどのように関わっているのかを俯瞰して見ることができるようにプログラムされています。

今回は、地上波やABEMATVなどでお馴染みの内田良教授に来ていただき、教育問題について考える時間をいただきました。

 

「常識の中に生きていると非常識について考えることが難しい」

先生は、このことを、生徒に伝えるために非常に興味深いお話をしてくださいました。

・左にしか曲がれない自転車で右回りで校庭を一周する方法は?←左に回りながら角度を調整することで右回りで工程回れます。

・平均寿命が低いシエラレオネで老人は元気である。どうして平均寿命が低いのだろうか?←シエラレオネでは、4人のうち一人が5歳の誕生日を迎えられないように、子供の死亡率が高いのが原因

 

◯統計データを正しく理解し活用することで、事実が見えてくる。

内田先生は、「さまざまな問題があるが、それらをしっかり数値化し分析することで、問題を可視化し解決するための方法が見えてくる。統計データを正しく理解すること。そして正しく活用すること。」

私たちの探究についても、先生のおっしゃる通りしっかり数字を見て進めていく必要があると思いました。

 

内田先生の研究分野は、教育社会学だそうです。教育に関する社会的な問題を研究しているとのこと。社会学は、理論と調査を活用し科学的根拠に基づいて社会を分析する。

郡山高校の教育コースでは、学校の先生だけでなく教育全般をターゲットにしているため、内田先生の研究分野と大きく関わっており、内田先生がおっしゃる内容が生徒たちの腑に落ちるものになっていました。

教育コースでは、今後生徒たちが教育分野における探究を進めることになっています。今後も内田先生からご助言を受けながら生徒の教育の探究を進めていきます。

 

内田良の学校帰るチャンネル←内田先生のYouTubeチャンネルです!

 

 

 

 

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2024教育コース①〜未来をつくる冒険(福島大学 学長 三浦浩喜氏〜

令和6年4月25日(木)

郡山高校では、教育分野に興味がある生徒たちに「教育コース」を設置しております。

昨年度からスタートしたこのコースでは、学校の先生になりたい生徒はもちろん、教育行政や国際機関の教育局、はたまた塾や予備校などの民間教育機関で働きたい生徒たちにさまざまな学びの場を提供しています。昨年度の取り組みについ ては、→→→→→→   ←←←←←←

今年度の教育コースでは、教育コース2年目の生徒は「フェロー」となり、受講生でありつつ、司会や計画立案など運営にも参加する役割になります。今回の司会は、3年生の阿部さんが担当しました。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜第1回目の教育コース〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

第1回目は、福島大学の学長、三浦浩喜先生に来ていただき、教育のこれからについてお話ししていただきました。昨年度に引き続き、OECD東北スクールの牽引者(リーダー)であり、現在の教育の基礎づくりに携わった立場から、VUCAと呼ばれる予測することが難しい時代の教育のあり方についてお話ししていただきました。

ここからは、教育コース2年目の豪徳寺学くんにレポートしてもらいます!

豪徳寺くん!よろしくお願いします。

豪徳寺「バトン受け継ぎました。みなさんこんにちは、教育コースフェローの豪徳寺学です。虫歯が痛くて本調子でありませんが、よろしくお願いします。」

 

  

【三浦先生の原点】

先生は、当時校内暴力などが横行していた時代に中学の先生としてお仕事をスタートさせました。毎日の校内暴力に打ちのめされる日々、まるでドラマのような教員生活だったそうです。

 

三浦先生のモットー「ピンチをチャンスに!逆境をバネにできないか?!」

三浦先生は、生徒たちの世界に入って話をすることから始めたそうです。そして、美術のものづくりなど実践を通して生徒たちと関わっていったそうです。初めは苦労したけど、だんだん生徒たちに変化が起きてきたそうです。そして、その時が来たのです!

「それは、文化祭の全校生が関わる大壁画(全校生が一人1枚ずつ描いた絵を合体させた大壁画)が雨と風のピンチにさらされた時でした!今にもバラバラになりそうな時、当時の不良のボスとその仲間が、階段を駆け上がり、体を張って大壁画を守ったのです!感動的な場面でした。」

この時、三浦先生は、机の上で勉強するだけでなく、実践を通して、生徒たちは成長することを確信したそうです。

小夜子「この時の経験が、OECD東北スクールの成功に結びついたんだね!」

豪徳寺「私もそう思うよ!」

【VUCAの時代と教員に求められる資質】

三浦先生は次のようなことを言った。「2045年にシンギュラリティと呼ばれるAIが全人類を超える時が来るってレイ・カーツワイルがいったそうです。ChatGptなどの生成AIの進化を見ていると、それはもっと早くおとづれるんではないかと思う。そのほか、2040年くらいには、全国1800市町村の半分が存続が難しくなるって言われている。そんな中で、教育は、教育者はどうあるべきか?」

 

知識は当然必要!知識を伝えられる、知識をしっかり生徒に身につけさせる実践力もさらに必要となります。しかし、一番大切なのは、「教育観」や「児童館」などさまざまな見方を持つ態度が大事!」

豪徳寺「確かに!知識は、インターネット上に無限にあるからね!ふくしマルッシュの実践をした寺尾先輩のように知識をしっかり実践に生かすってことが実践力を産むのかもって思いました。」

【教育は世界を変える〜OECD東北スクール

三浦先生は、今の学習指導要領や探究学習が広まる原点と言われるOECD東北スクールのマネージメントをされていました。2014年にパリに行き、福島の復興をアピールし、成果として、福島県の農産物のEUの輸入規制が解除されたり、ふたば未来学園高校の設立、そして学習指導要領に大きな影響を与えました。

この経験から、三浦先生はこうおっしゃいました。

「学校を飛び出すことで見えてくること、成長できる機会が現れてきます。社会に出ると、生徒である前に「一人の人間」であり、この社会を作り上げる一人である。だからこそ、世代や文化、国境を超えた人たちとの出会いで君たちはどんどん成長できる。座って考えてないで、動いてみること!」

 

「できない理由を探すのではなく、どうしたらできるかを考えてほしい!そしてそのためには、背伸びをして遠くの目標を見ていくこと!」

教育の仕事は未来を創る冒険です。他人を成長させるには、自分自身の変化が必要です。教育を目指す君たちだからこそ新しい時代の生き方をしっかり探究していってください。

 

豪徳寺「三浦先生、ありがとうございました。」

 

 

 

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